院長日記

課題は妊活だけ?

昨日の患者Aさんとのやり取り。妊活のためにお越しのAさんですが、お話を聞いていて情報を整理すると、Aさんの今の課題は大きく分けて6つありました。一つは妊活に関することですが、「○○の値が低いからなかなか妊娠できない」という問題ではなく、それ以前にまわりの生活環境に原因があるように感じました。

抱えていた6つの課題、かなりボリュームがあり、頭を抱えてしまうような状態でした。頭で考えているだけだと脳が疲れてしまうため、まずは整理して書き出すことが大事です。①妊活、②仕事、③○○、④○○、・・・と6つ書き出してみると、
「③、④は今、解決方向に進んでいるから、後は流れに身を任せるだけだね。あまり考える必要はないよ」
「③、④が解決されると、頭で抱えている大きな課題が2つも解決されれば、脳への負担も減少して⑤も次第に解決していくよ」
「⑤が解決したら、①の妊活も大きく前進するよ!」
「あとは②と⑥だけど、これは今すぐ解決できるような問題ではないかもしれないけど、②に関しては~~、⑥に関しては~~。だから、むしろ今から1年半くらいはチャンスだよ!自身の体を整えておく調度良い時期だよ。」

具体的な内容はお話できないためイメージが付きにくいかもしれません。ここで言いたいことは、妊活以外のこともお話いただいたため、妊娠までの道すじが見えました!ということ。悩んでいる時って、本人は冷静に考えられないことでも、第3者は冷静な判断ができます。ちなみに私は、発想の転換とか、違った角度から物事を視ることが得意です!
「こういうお話ができるのはリセットさんだけです!」と、少し前向きに考えられるようになったと、だいぶスッキリした様子で帰られました。

妊活で一番大事なことは何か?と聞かれたら、不妊治療よりも何よりも「まずは気持ちがスッキリすること。道すじが見えること」だと思います。不安しかない中で不妊治療を進めるよりも、その方が絶対強いです。不安をゼロにすることは難しくても、半減するだけでもだいぶスッキリします。あとはその見えた道を前へ進むだけです。
不妊治療を否定するわけではありません。心が整い、体も整った上で不妊治療を進めると、今までの苦労が嘘のようにスンナリと事が進みます。

ただ、せっかく道すじが見えても、不安がゼロにはならず、前へ進めず躊躇してしまう人もいます。私にははっきりと道すじが見えているけど、進むかどうかは夫婦が決めること。難しいです。私の説明不足です。
自分では「仕方ない、どうしようもない、妊活とは関係ない」と思っていることでも、第3者が見ると「なんとかなる」ことって結構ありますよ!

鈴木 清文

鈴木 清文

静岡県浜松市出身。 浜松西高理数科卒業後、大学進学、就職と、流れに任せて時間だけが経つ。生きがいを見つけられず、自分らしい生き方を考え退職。柔道整復師資格を取得後、接骨院を開院。同時に自身夫婦の不妊に対し、何ができるか考え始める。 現在、不妊に悩む夫婦のためにできることを様々な角度から考え、「クリニックで行わないアプローチをなんでも取り入れよう」と日々考察中。患者さんと病院の架け橋役を目指し、これまで200件以上の夫婦に笑顔をお届け。日本生殖医学会会員。 好きな言葉 <夢・生きがい・妄想・まずやってみよう!>

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