メールで予約・相談
LINEで予約・相談
電話で予約

院長日記

妊活の山を登ろう

先日まとめた静岡県内の特定不妊治療費助成金の指定を受けた医療機関(簡単に言えば体外受精まで受けられる病院です)ですが、各院の人工授精、体外受精+新鮮胚移殖、凍結融解胚移殖などの金額と実施件数などが公開されていたので、一覧でまとめて受付下に掲示しています。
金額はあくまで目安だと思います。こうしたものが公表されると、どうしてもここが高い、安いと比較してしまいますが、金額だけでは表現できないものもあります。
例えば、人によって誘発やホルモン剤の使用量は違うでしょうし、高くても設備や手法が最新のものを用いているかもしれません。大事なのは金額ではなくて成功率だと思います。

とは言え、やはり金額も病院選びの一つの大きな要素ではあると思います。初めはそれをきっかけに行ってみてもいいでしょう。そこで、そのクリニックの雰囲気や先生のお話を聞いて、自分に合っていると思えば続ければいいと思います。疑問に思うことがあれば、その時、次の行動を考えればいいです。
必要な方のために小さくまとめたらコピーを置いておく予定です。時間があるときに進めたいと思いますが、最近忙しいのでお時間かかるかもしれません。リセット利用者さんはそれまでは受付で御覧ください。

まだ妊活を初めたばかりの人や、これから考えている方などは、各院のサイトを見ても、金額が詳しく掲載されていても、結局自分はどれが関係するのか?じゃあ、全部でいくらかかるのか?など、よくわからないと思います。すでに長く不妊治療を経験している方なら、なんとなくイメージはつくと思いますが、私も初めの頃はよくわかりませんでした。
まあ、実際は蓋を開けてみないとわからない部分もあります。それは医師も同じです。それでも一つの目安として公表してくれているクリニックには感謝です。みなさん、ぜひ、参考にしてください。よくわからない場合はリセットのスタッフに声をかけてください。説明いたします。

さて、ところで、みなさんはNHKの朝ドラは見ていませんか?今回の朝ドラ「おかえりモネ」は結構共感する部分があって面白いです。やりたいことが見つからなかった主人公が、気象予報士を目指す決意をした流れが面白かったし、今日の15分も「ああ、いいね〜」と思いながら見ていました。
人によって共感する場面や解釈の違いはあると思いますが、私としては「(肺がん?の喫茶店マスターが)一度諦めかけた将来を再度考え始めた心の動きが良かった〜」と思えたし、喫茶店のテーブルなどを再度発注するあたりが、「もしかしたら体調不良で倒れてしまったら、新調したテーブルたちも無駄になるかもしれないけど、その発注すら辞めてしまったら、頑張る前に諦めてしまうような、未来の目標すら自分で断ってしまったようで、それを再度発注してくれてうれしい〜」って思いました。見ていない人には、何のことか?さっぱりわからないですよね!?
もしかしたら、結果的にほとんど使わず無駄になるかもしれないテーブルたちかもしれないけど、これは必要な無駄だと思います。目標達成のため、モチベーション維持のために必要なことです。

妊活中の女性は、時間やお金を気にしていかに効率よく結果を出せるかを求めています。でも、妊娠・出産においては効率を求めることは難しいです。思うようにいかないことが多くある妊活では、効率を求めるよりは、確実性を高める(確率を上げる)方が重要です。

よく、目標達成は山登りに例えられます。途中、足場の悪い岩場であったり、霧で先が見通せないこともあります。それを乗り越えて登らなければどんな目標も達成できません。進むルート(黄色の矢印)を探りながら時間がかかっても到達すればいいのです。
妊活の場合は、頂上に「妊娠・出産」があって、いろんな方法を試しながら進むことになります。ここで大事なことは「すぐに諦めないこと」。せっかく切り開いた黄色の矢印も、諦めたらそこで途絶えます。ただし、矢印はたくさんあった方がいいですが、本数ばかり多くても全てが中途半端では細く険しい道ばかりになってしまいます。大抵の場合、本質は深い部分にあります。あまりあれこれやり過ぎず、いくつかに絞って徹底して行う方が、しっかり上へ進んで行けます。
そして、山を登るのはみなさん自身です。誰もヘリコプターで頂上へ連れて行ってくれません。私達リセットでは、方向性を示して一緒に登ることはできますが、ご自身でもしっかり登ってもらわないといけません。

どの世界でも、プロは目標達成までの手段を知っています。妊活に関してなら私もわかります。10年以上も妊活に携わっていれば、はっきり言って初回にお会いした段階である程度わかります。「この方は大丈夫だな」「この方はこのままじゃ厳しいな」。厳しい方は、少しずつ誘導してあげないといけません。クリニックの先生たちも同じだと思います。プロは手段を知っています。
しかし、どんなにそれを示しても、一緒に登るかどうかはみなさん自身の判断になります。ここで関わってくるのが効率とお金(または仕事)です。「〇〇さんは、こうしたら絶対いけるのになー」と思っていても、本人がやる気が無ければ仕方ありません。体外受精などもその一つです。こちらも筋道が見えているのに、本人がその気で無ければ仕方ないです。わかっているだけに、もどかしいです。そんな場面も多くあります。

ようやく話が元に戻ってきましたが、やはり、お金の問題は大きいです。病院選びもそうですが、金額だけで判断するのは難しいです。キレイな良い道を見逃して、険しく細い道をサポートなく自力で登ることになるかもしれません。初めのきっかけはお金で決めてもいいですが、自分で実際に診察受けてから判断することをオススメします。

鈴木 清文

鈴木 清文

静岡県浜松市出身。 浜松西高理数科卒業後、大学進学、就職と、流れに任せて時間だけが経つ。生きがいを見つけられず、自分らしい生き方を考え退職。柔道整復師資格を取得後、接骨院を開院。同時に自身夫婦の不妊に対し、何ができるか考え始める。 現在、不妊に悩む夫婦のためにできることを様々な角度から考え、「クリニックで行わないアプローチをなんでも取り入れよう」と日々考察中。患者さんと病院の架け橋役を目指し、これまで200件以上の夫婦に笑顔をお届け。日本生殖医学会会員。 好きな言葉 <夢・生きがい・妄想・まずやってみよう!>

関連記事

コメント

この記事へのコメントはありません。