院長日記

将来設計したことありますか?

ウチのサイトを見てくれる方は、少なくとも妊娠・出産を望んでいる人がほとんどだと思います。初回の体験へお越しのみなさんも、ネットなどで多くの情報を得て、不妊治療に対して、妊活に対して、とても詳しい人が多いです。
治療法についてや、どんなことをすると良いか?どんなものを食べると良いか?どんなサプリが良いか?そういった情報は詳しいですが、ただ、未来が見えているかどうか?という観点では、将来をイメージ出来ている人は恐らくごく一部の人に限られているように思います。

妊活中はどうしても悩みごとが増えてしまいます。将来の不安などから、”今”の損得に意識が行ってしまいます。でも、本当に必要なのは、一生涯の幸せ(あるいは一生涯の損得)です。幸せについては、人それぞれ基準が違い、定義は難しいです。損得(特にお金の損得)については分かりやすいと思います。一生を通して”入ってくるお金”と”出ていくお金”。ファイナンシャルプランナーの勉強をしましたので、この辺の話は私は詳しいです。
どうしても目先の出費に目が行きがちですが、それによって本当の幸せを失っていないかな?今の数万円のために大きな幸せを失っていないかな?そう思うことが多々あります。

お金の話は大事なことですが、あまり掘り下げるとイヤらしく聞こえるかもしれないので話を変えます。
将来をイメージするとき、まず、子供は何人欲しいですか?それによって人生が変わってきますし、妊活自体も変わってきます。
とりあえず、「まずは1人目が欲しい」という状況では、そんなこと考えられないかもしれません。酷なことかもしれませんが、出来る人は妊活という”今”に限らず、こんな姿でいたいという未来をあくまで妄想でイメージしてみてください。
例えば「理想は3人欲しいな~」と思えば、そのための準備が必要になります。妊娠して、約1年後に出産して、1年くらいして1歳になって落ち着いてきたら2人目を考え出して…とイメージしていきます。妊娠を望んですぐに妊娠したとして、一人に2年かかったとすると、3人欲しい場合は6年くらいかかるかな。すぐに出来るとも限らないし、妊娠率のことも考慮したら、余裕を見て35歳くらいまでに妊活をスタートしたいところです。

2人以上を望んでいたら、2人目以降の状況もイメージしないといけません。自分の年齢も上がるし、子育てのストレスも加わるし、夜タイミングを取ることすら難しいかもしれない…。私も、当時、自分では予想もできなかったことが5年後、10年後起こりました。でも、こういった出来事は、人生の先輩方が先に経験していることがほとんどです。経験者やプロに詳しく話を聞くことでリスク回避できます。
私自身の経験や10年以上妊活をお仕事にしてきた経験上、感じることを挙げると

  • 自分が思っていた以上に体力の低下が激しい
  • 妊活だけでなく、出産後の子育ての体力不安も出てくる
  • 子供には若くて元気なパパママでいてあげたい
  • 歳を取るごとに、女性へのプレッシャーが増していく
  • 結婚生活が長くなるとラブラブな感じが薄れてくる、妊活が義務化されてくる

これらは、早く妊活をスタートすることで解決されることがほとんどです。妊活は早い方が良い、若い方が良いとよく言われます。卵巣年齢やAMHなどの話もありますが、こういった裏の事情もたくさんあります。ここ最近、手をつないだ記憶が無いという夫婦もいます。例え、体外受精を行ったとしても、その大事な日くらいはハグ等してもらった方が、自身のホルモンが後押ししてくれるのではないでしょうか!!

赤ちゃんは授かりものですから、そんな予定通りにはいきません。あまりガチガチに計画立てるのもどうかな?とも思います。それでも、最悪な状況にならないためにも、結果がどうなるかは別として、大まかなイメージくらいは持っていないと自分の理想とかけ離れた人生になるかもしれません。多くの情報に左右されるのではなく、まずは自分がどうしたいか?イメージだけでもしてみてください。

鈴木 清文

鈴木 清文

静岡県浜松市出身。 浜松西高理数科卒業後、大学進学、就職と、流れに任せて時間だけが経つ。生きがいを見つけられず、自分らしい生き方を考え退職。柔道整復師資格を取得後、接骨院を開院。同時に自身夫婦の不妊に対し、何ができるか考え始める。 現在、不妊に悩む夫婦のためにできることを様々な角度から考え、「クリニックで行わないアプローチをなんでも取り入れよう」と日々考察中。患者さんと病院の架け橋役を目指し、これまで200件以上の夫婦に笑顔をお届け。日本生殖医学会会員。 好きな言葉 <夢・生きがい・妄想・まずやってみよう!>

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