院長日記

孤独が危険

書籍「スマホ脳」の著者であり、スウェーデンの精神科医であるアンデシュ・ハンセン氏はこのように話しています。

ストレスや不安は、こうしたリスク回避のための防御システムの一部。人が不安になることは自然なこと。脳はあなたを生き延びさせるために存在している。もし、ストレスを感じない人がいたら、リスクを察知できず、危険なこと。

スウェーデン精神科医アンデシュ・ハンセン氏

さらに、次のようにも言っています。

孤独の回避は、食料確保より重要。孤独は喫煙とほぼ同じレベルで、心筋梗塞や脳卒中のリスクを高める。

孤独の回避は、食料確保より重要とのことです。喫煙と同じくらい孤独は体に悪影響を及ぼすそうです。私はご縁を大事にする人間なので、孤独に対してとても敏感で、寂しがり屋です。とてもよくわかります。

(参考)ハンセン氏の著書

妊活中は孤独を感じることが時々あると思います。周りに相談しずらく、旦那さんと意見の違いがあると、ネット情報に振り回されて一人で悩みがち。この孤独感が、気持ちが塞がってしまう要因の一つとなります。一度そうなると抜け出すのが大変です。そうならないように、早いうちから相談できる環境を準備することが大事になります。

この春スタートしたドラマで「あなたがしてくれなくても」というドラマがあります。人気漫画のドラマ化のようですが、第一話を見た時、私は少し衝撃を受けました。不倫のドラマのようですが、ちょっとしたすれ違いやセックスレスからの男女の心情を描いております。不妊治療に携わっていると、少なからずそういった相談を受けることもしばしばあります。しばしばどころか、結構あるかもしれません。これもまさに「孤独」から来ているのではないかと思います。
不倫に関しては決して肯定はできませんが、こういったテーマがドラマ化されるということは、それだけ世間的にもそんな夫婦が増えてきているんだろうなと感じました。妊活に時間をかけるリスクは、老化だけでなく、実はこのリスクの方が大きいのでは?とも思います。仲は良いけどレス状態。
不倫自体のドラマのストーリーは、個人的には興味ありませんが、第一話の男女のすれ違いを描いたところは共感できる女性もいると思います。場合によっては、旦那さんにも第一話だけ見てもらえたら、女性の気持ちが少しは理解できるかも…と感じました。
漫画を第一巻だけネットで注文しました。読んで良さそうなら、必要に応じて貸し出すのはどうだろう?と思い注文しました。女性の体に対して体質改善を行うことはかなり自信がありますが、不妊は夫婦の問題です。男性側にアプローチすることにウチの課題を感じていました。いろいろ試して、旦那さんの気持ちも変えられるようなアドバイスを以前からずっと考えております。うまくいくことを期待して、トライ&ラーンです。やってみて、学んで、採用かどうか決める。

今も老後も、孤独のリスクは誰でもあります。たとえ今が幸せでも、いつ何が起こるかわかりません。旦那さんと死別、離婚などがあって急に一人になるかもしれません。もし、老後に急に1人になったとき、身内や子供がいればいいですが、そうでない場合は不安が増します。良い施設に出会えば良いですが、お金もかかるし、高齢者への虐待などの悪いニュースも聞くし…。考え出したらキリがありませんが、一つでも不安を無くしておきたいものです。
いろんな場面で、みんなが孤独にならないよう、頑張ります!

鈴木 清文

鈴木 清文

静岡県浜松市出身。 浜松西高理数科卒業後、大学進学、就職と、流れに任せて時間だけが経つ。生きがいを見つけられず、自分らしい生き方を考え退職。柔道整復師資格を取得後、接骨院を開院。同時に自身夫婦の不妊に対し、何ができるか考え始める。 現在、不妊に悩む夫婦のためにできることを様々な角度から考え、「クリニックで行わないアプローチをなんでも取り入れよう」と日々考察中。患者さんと病院の架け橋役を目指し、これまで200件以上の夫婦に笑顔をお届け。日本生殖医学会会員。 好きな言葉 <夢・生きがい・妄想・まずやってみよう!>

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