酵素は体に良いものというイメージはあると思います。酵素も栄養だと思っていませんか?では、酵素はどのようにして体の中で仕事をしているのでしょうか?
酵素とは
教科書には「活性化エネルギーを下げることで反応速度を上げる物質」とあります。反応しやすくしてくれるだけで、厳密に言うと反応自体を引き起こしているわけではありません。
例えば、「摂取したたんぱく質は、胃液や膵液中の消化酵素(ペプシン、トリプシンなど)によってアミノ酸に分解されます」。摂取したものを消化や代謝などで体内で使える形に変えるためのサポートをしてくれます。
実際には酵素が無いとほとんど反応は進行しないため、必ず必要なものではあります。しかし、主役ではなく、あくまでサポート役です。そして、その酵素自体もたんぱく質でできています。
補酵素≒ビタミンB
更に、酵素が力を発揮するために必要なものが補因子です。補因子には補酵素、金属イオンがあります。補酵素の多くはビタミンB群、金属イオンはミネラルと関係します。
つまり、ビタミン、ミネラルは酵素が働くために必要だったりと、こちらもサポート的な働きをするものが多くなります。(全てではないです)
A→aaになることが本線
ここで忘れないで欲しいこと。それは、酵素も補因子(補酵素)も大事で必要なものですが、そもそも体は反応後の物質(上図の「a」)が必要で反応を起こしています。「a」を作り出すサポート役でビタミンなどが必要ですが、ビタミン・ミネラルばかりに意識が行って、大事な「A」を取らないと意味が無くなってしまいます。
この「A」にあたるものが、代表的なものとしてたんぱく質、炭水化物、脂質だったりします。太ることを気にして主食を食べないのは、体には良くないです。妊活中はしっかり食べてください。
桶の理論
よく「バランスの良い食事が大事」と言います。体の中では全てが繋がってきます。全てのバランスが大事で、一つ足りない栄養素等があれば、そこで反応はストップします。
「ビタミンDが良いと聞いた」「ブロッコリーが良いと聞いた」じゃないです。がんばってそれらを摂取しても足りないものを補わないと効果がありません。すべて満たされた上でプラスして摂れば効果は高いです。
よく栄養学の世界では、桶の理論というものがあります。最低ラインでの効果しか見られないというものです。良いというものばかり食べるのではなく、バランス良く食べる!忘れないでください。