人間の体は脳などが支配し、それによってホルモンを分泌したり神経を介して司令を伝達することで、各臓器や筋肉などを働かせています。 不妊治療に係わると、さまざまなホルモンが登場してきます。
Resetへお越しの方も、よく「私は○○ホルモンが高い(低い)」などと仰います。ちゃんと自分の体のことを理解していて素晴らしいと思います。でも、私自信はあまり気にしていません。「だから高温期が短いんだな」などと推測はしますが、深く意識はしていません。あくまで今の状態を表しているだけですから。
病院で不妊治療を進めていくと、Aホルモンの値が低い場合、Aホルモンを補充したり、Aホルモンを出している臓器を刺激して分泌を促します。そうすることでホルモンバランスを調整し、本来の体内環境を維持します。高温期の維持卵胞を育てる、あるいは排卵を促す時などによく行われます。

ただし、体内環境が整い、元気な体を取り戻せば、本来自分の持った体の機能を発揮でき、ホルモンの数値なども整ってきます。Resetではそこを目指しています。自力で排卵できなかった人も自然排卵するようになったという声もたくさんいただきます。

どちらが良い、悪いの問題ではありません。それぞれにメリットはあります。
病院で不妊治療を進めた方が、薬などで強制的に行う分、早く結果が出ます。時間(年齢)が大事な不妊治療にとっては大きなメリットになります。逆にやり過ぎて自分の体のリズムを崩してしまう方も中にはいます。
一方、体質改善は少し時間がかかります。それでも薬に頼るわけではないため、本当の意味での自分の体に戻ることができます。また、一つのホルモンに対してアプローチするわけではないため、他の乱れも整い、別の効果も期待することができます。いわゆる”健康”を目指します


ただ、Resetでも、あるホルモンだけは意識しています。

AMH(アンチミューラリアンホルモン)

AMHは、残りの卵の目安になる値だと考えられます。
女性は生まれた瞬間から卵の数が決まっており、年々減少していくと言います。卵の元となる細胞(原始卵胞)が生まれた時で約200万個あったものが、生殖年齢のころには10分の1ほどになります。その後も年々消費していくばかりです。
そのため、原始卵胞が無くなれば妊娠は厳しくなります。AMHの値が低いと残りの原始卵胞が少ないことを表します。他のホルモンに関してはバランスを整えていくことは不可能ではないのですが、卵の在庫が無いものを増やすことは難しいです。
それでも、1つでも卵があれば妊娠の可能性はあります。体外受精などで病院のお世話になれば可能性は十分あります。残り僅かなチャンスを万全の体制で迎えたいと考えます。病院によっては年齢で一つのラインを引いて、それ以上の治療をお断りされることもあります。
また、どれだけ若くとも、それまでに卵巣に負担がかかっていて多くの卵を消費していたら、AMHの値が低いこともあります。AMHが低ければゆっくりしている時間はありません。そのため、AMHのだけはResetでも非常に意識しています。

その他にも不妊治療をしていてよく出るホルモンを代表的なものだけ紹介します。Resetではあまりこれらの数値は気にしていません。それでもイメージしやすいよう、簡単に要点だけあげますので、言葉の表現が厳密にはおかしなものがあるかもしれません。あくまで噛み砕いた表現であり、参考程度としてください。気になるものがあれば病院、医師会、厚生労働省などの信頼できるサイトにてご確認ください。

プロゲステロン(黄体ホルモン)

黄体から分泌され、高温期の維持に関係する。子宮の妊娠準備あるいは妊娠維持のために働く。

エストロゲン(卵胞ホルモン)

エストラジオール(E2) など、女性ホルモンの総称。女性らしい体作りに働くため、思春期から急増する。卵胞から分泌されるため、卵胞が育っている低温期に増加し、排卵を迎えるとやや減少する。卵胞成熟、子宮内膜を厚くするなど、妊娠準備にも働く。

ゴナドトロピン(性腺刺激ホルモン)

LH(黄体化ホルモン)、FSH(卵胞刺激ホルモン)など。いくつかの働きがあるため、妊活に関係する部分のみ紹介します。

LH:名前のとおり、排卵後の卵胞を黄体化するホルモン。黄体が作られることで黄体ホルモンも分泌され、高温期を維持できます。欠乏することで高プロラクチン血症の恐れ、多過ぎることで多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)などの原因にもなりえます。

FSH:卵胞を刺激し、成長させるホルモン。こちらも欠乏することで高プロラクチン血症の恐れがあります。

hCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)

胎盤で作られるホルモン。妊娠に重要なプロゲステロン(黄体ホルモン)の生成を保持し、妊娠維持にも働く。妊娠したかどうかの検査時にも指標として用いられる。

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